内観(内観法、内観療法)は、ほぼ50年ほど前に、吉本伊信氏が、「身調べ」と呼ばれていた自己省察法をもとにして創始した、純日本的、かつ極めて効率の高い合理的な自己改善法であります。広い意味で心理療法の一種とみることもでき、実際に、さまざまの心や行動の障害で苦しんでいる人々が、短期間で顕著な回復を示した例は数え切れないほどです。夫婦関係、非行、心身症等にも成果をあげています。自分の過去の想い出を、特定の身近かの人々との関係の中から、組織的に順序立てて、徹底的に調べてゆくだけで、それまでの自分や他人についての見方、感じ方が、大転換してしまうのは驚くほどです。しかもこの変化は、決して、第三者の暗示とか指示によって起こるのではなく、あくまでも内観者自身の意志によって実行された行動によるのです。の方法を深く検討して行くと、これがどんなに理にかなったやり方であり、変化が起こるべくして起こるかが納得されるはずです。
君たち学生の大部分は、「自分はもはや子供ではない」と思っていると思う。もしそうなら帰省したとき、父母にきちんと「ただいま帰りました」と頭を下げ、仏壇のある家なら線香でもあげてから旅装を解いてほしい。これは親から心理的に離乳するためのイニシエーション(儀式)である。これを照れくさがって、いつまでも中・高校生並みのでれでれムードだと、きちんとした大人の感覚が身に付かない。つまり帰省の度に稚心を去る自己訓練をせよといいたいのである。自宅通学の人たちは、今さら帰省でもあるまいというだろう。それがいけないのだ。「今日から夏休みで勉強から解放されたから、食器洗いや風呂場の掃除くらいさせてもらう」と宣言してほしい。大人というのは、人にして返す能力がある人のことである。してもらうばかりの人間を幼児的人間という。君たちは若いから、多くの人は父母健在だと思う。世帯を持つと父母と一緒に過ごしたくても、なかなかできない。そのうち別々のときが来てしまう。だから今のうちに父母と一緒の人生を感謝して味わうことである。父母を失った人はお墓参りをしてあげるとよい。ぼくたちの人生を支えてくれるものは、心の中の父母である。父母はぼくたちのアイデンティティー(自分は何者であるかの自覚)の根源の一つだからである。五〇歳近い中国残留孤児が「お父さん!」、「お母さん!」と叫ぶのは自分の原点(アイデンティティー)を求めているからである。自分はある事情があって、どうしても父母と和解ができないのです。それゆえ帰省の楽しみを知りませんという人がいたら、内観研修所で一週間すわってくることを勧めたい。観の転換が起こるはずである。奈良の吉本伊信先生、あるいは栃木の柳田鶴声先生にお願いしてみるとよい。 以上を要約すると、夏休みを自分の原点に戻る機会たらしめよということになる。
■ 集中内観のやり方について
瞑想の森内観研修所では、内観法の原則にのっとり、そのやり方として次のように説明しています。
1. | 集中内観は、日常のあらゆる情報を遮断して、原則1日15時間(朝6時起床、夜9時就寝)ずつ、一週間連続して座って、ひたすら自分自身を見つめ続ける作業である。 |
2. | 内観をする場所は、部屋の一隅に立てられた二つ折りの屏風の中で、そこに楽な姿勢で座る。 |
3. | 考えることは、一言で言えば、他人に対して自分のした行為を、相手の立場に立って反省することである。 |
4. | 調べる方法としては、自分と他人との関係を、自分史をめくるように年代順に事系列順に、相手の立場に立って自分を調べることである。 |
5. | 特定の身近な人を一人ずつ、想起の対象として順次取り上げる。原則として母から始め、母の次は父・兄弟・姉妹・配偶者・子供・友人…といった具合に、自分の関わりのあるあらゆる人に対しての自分を時間のある限り調べていく。(起きている間中、食事をしている時でも入浴中でも一分一秒を惜しんで内観する)母親に対しては最後にもう一度やると良い。 |
6. | その対象となる人に対して、自分はこれまでどういう態度や行動をとってきたかを、思い出せる限りの昔から、3〜4年ずつ年代を区切って調べていく。 |
7. | 調べる内容としては、次の3つのテーマで、対象者に対しての自分を、検事(自分)が被告(自分)を取り調べるがごとく厳しく調べる。
(1)「していただいたこと」 |
8. | 面接を約2時間おきにおこない、内観者は調べた内容を各テーマにつき具体的な事実を1〜2つずつ面接者に報告する。その問答は次のような形をとる。
面接者が屏風の前に正座をして、合掌・礼拝をする。 面接者が屏風を開けて、内観者に「ただいまの時間、どなたに対して、いつのご自分を調べて下さいましたでしょうか」と問う。 内観者は「小学1年から3年までの母に対する自分を調べてみました。していただいたことは…、して返したことは…、迷惑をかけたことは…。次の時間は、小学4年から6年までの母に対する自分を調べさせて頂きます」というように答え、面接者が「ありがとうございました」と結び、再度お互いに礼をして屏風が閉じられる。 このような形式で、1日数回(7〜8回)面接が行われる。 |
9. | 1回の面接時間は3〜5分で、このとき内観者は話したくないことは話さなくて良い。 |
10. | 「嘘と盗み」というテーマもある。これは、前述の3つのテーマを補い、特に罪の意識を自分の行動に基づいて経験することが出来る。 |
11. | 「養育費」というテーマもある。これは、自分が自立するまでに、親にどれだけ経済的負担をかけたのか、経費計算をする。 |
12. | 食事は、3食とも屏風に運ばれ、原則として屏風の中でおこなう。膳の上げ下げは内観者が行う必要はなく、面接者側でおこなう。 |
13. | 食事中に、内観を導入するための参考テープを流す。 |
14. | 内観中は、原則として、起きてから寝るまでの間、屏風の中で情報を遮断した状態で過ごすため、新聞・ラジオ・テレビ・携帯電話はもちろん、面接者以外の他の内観者と一切話をしてはいけない。 |
以上のように内観の仕方は非常にシンプルで簡単ではありますが、現実には、研修所において、週の半ば頃までは、きちんと内観法にのっとって内観できる人はほとんどいないといっても過言ではありません。 更に、内観法の重要な要素である「面接」及び、必須条件である情報遮断を実施する上からも、初めて内観をする時には、まず、適切な面接指導者による内観研修所での集中内観が肝要であると言われます。
■ 日常内観のやり方について
日常内観は、集中内観のような環境を整えることは大変難しいので、出来る範囲で行えばよいと思います。その方の日常やご性格に合わせたやり方が一番長続きするようです。内観する場所は、今までお聞きしたところでは、朝晩の布団の中、通勤電車の中、止まっている車の中(運転中は危険です)、入浴中、家事(料理・掃除・洗濯等)をしながら等、様々です。今までに瞑想の森内観研修所で内観した方の日常内観の方法をご参考までに。
1.書く | ノート・メモなどに、テーマ(思い出す相手や年月)を決めて、一日に一回くらいずつ「していただいたこと」「して返したこと」「迷惑を掛けたこと」を書いていく。また、思いついたまま書き散らしても良いと思います。 |
2.話す | 内観したら、テープに「ただいまは、○月○日ですが、□に対する何時の自分を調べました。してもらったことは〜」と吹き込んでいく。テーマも自由。 |
3.送る | 内観した内容を、内観研修所に、葉書・テープ等で送る。この場合、集中内観面 接と同様、面接者が目を通し拝聴しますが、その内容についてのコメントはしません |
4.思い出すだけ | 朝、目が覚めたら、数分間、母に対して、父に対して、幼少時を内観する。夜、布団に入ったら寝付くまで、今日あったこと・会った人に対して、反省も含めて内観する。その他、日常の生活の中で。 |
5.喜びの会 | 年に数回、内観に関わる諸先生方の講演や、瞑想の森での集中内観体験者のお話が聞け、面接者・ゲストとの膝を交えたディスカッションで意見交換・質疑応答などありますので、日常内観の一環としてご利用ください。 喜びの会の詳細は → コチラ |
6.ブログとメルマガ | ブログで瞑想の森の様子を見たり、メルマガで喜びの会や瞑想の森のイベント等のお知らせを見ていただくのも、内観の空気に触れてご自身の体験を呼び覚ますので日常内観の雰囲気にお役に立つと思います。
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日常内観をしていて、何かわからないこと・困ったことがありましたら、ご遠慮なく瞑想の森内観研修所へお尋ねください。
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Q,内観法は宗教ですか?違うとすれば何に属しますか? | A.内観法は宗教ではありません。内観をするとわかることは、「自分は何者か」ということです。宗教ではないので、宗教を信じられない方にも、宗教者にも、全く同じように研修していただいています。また、内観は、何処の分野にも属しません。内観法の創始者吉本伊信師は、「内観は、内観です」と言っておられます。 |
Q,どんな効果がありますか?また、効果がないということもありますか? | A.具体例は、「目的別体験談」をご覧ください。内観法の目的は、創始者吉本伊信師の言われる「あの人は可哀想やなぁ、気の毒やなぁ、と周りから思われる人あっても、本人が喜んで喜んで暮らせる心境に転換する」ことです。ですから、内観研修所で集中内観をすれば、効果の度合い・進み具合は人それぞれであっても、少なくとも必ずその入り口に立ちます。実際当研修所を訪れる方々の具体的な目的は様々で、当然効果も様々になります。また目的を超えた思いもかけない素晴らしい効果もよくお聞きします。集中内観の場合、一週間内観をして、全く効果がないということはありません。ただ、目標が極端に高い場合や内観に伴う思い通りの状態的変化を基準にされた場合、実感として「足りない」という方はあると思いますし、また、特に目的なく内観された方の中には効果の実感が薄く感じられる方もいます。しかし集中内観終了直後の実感がそのようであっても、成果(目に見えないものも含んだ効果)は確実にあります。それは、内観1年後、5年後、10年後に、「あの時内観していたから、今のこの良い状態があるんだ」という人生単位の変化を、しみじみと実感される方が沢山居られるからです。 |
Q,内観法は、どんな悩みに向いていますか? | A.どんなお悩みでも、解決もしくはその方向に向きます。 |
Q,内観法に向いてない人はいますか? | A.内観は、内観を拒否している方・IQの特に低い方・躁状態の方は難しいようです。それ以外の方でしたら、どんな方でも出来ます。 |
Q,やることによって、かえって状況が悪くなることはありませんか? | A.内観法に従って内観した場合、する前より悪くなった例は聞いたことがありません。 |
Q,内観をしてせっかく良い効果があってもその時だけで、家に帰ると元に戻ってしまうのではありませんか? | A.集中内観で「こんな心癖があった」と気づき、家に帰ってから「気をつけよう」と思っても、また同じことをやってしまって「元に戻った」と思う方が多いと思いますが、また同じことをやっている自分に気付く、そのことが大変大切であり、内観前とは大きな違いです。もちろん努力無しに心癖が直れば一番良いと思うかも知れませんが、その心癖も使い方次第ということもわかります。途中で気付いて「まずい」と思えば、おのずと方向転換や止めることも出来ます。やってしまった後に気付いても、反省の仕方が違い、自己嫌悪にならない方向に向きます。相手にとっても自分にとってもそのことに対する適切なフォローが出来たりします。そして、更に良い成果を高めたい、持続させたいという場合は、日常内観またライフワークとしての集中内観をお勧めします。 |
Q,内観法は、何歳から何歳まで出来ますか? | A.何歳でも出来ます。当研修所の過去の実例として、最年少は小学3年生、最年長は85歳という方がおられます。 |
Q,初めてなので、一週間出来るか自信がないのですが? | A.今まで経験のないことをするのですから、どなたも初めての時は、同じようにお感じになります。思い切って来所されれば、スタッフが心を込めてお世話させていただきますので、ほとんどの場合無事一週間終えることが出来ますが、どうしても続けられない時は途中でもお帰りいただけますので、ご安心ください。その際は、研修費を日割り計算し、残金をお返しします。 |
Q,現在精神的な病と診断されて通院中ですが、そういう人でも内観できますか? | A.当研修所の場合、そのような方が内観をされ、良い成果を上げている例は沢山あります。ただ、「内観に適した時期」がありますので、かかりつけの医師のご了承を得てされた方が、より良い成果を見ます。また研修に入る際には、処方通りの一週間分のお薬のご持参をお願いしています。 |
Q,虐待など、過去に心の傷を負っている人が、内観をすることが出来るでしょうか? | A.対象となる人が小学生程度までの、虐待を受けている最中の子供の場合、子供が内観をして心を入れ替え、親を含めた周囲の環境を変えていくことを期待するのは酷です。虐待をしている親の方も苦しんでいますので、親が内観をして、虐待をしなくてすむ心境になることが第一です。親の変化は確実に、子供に良い影響を与えます。また、もう成人しているが、幼児期の虐待を原因として現在も苦しんでいるという方は、ご本人の内観によって、過去へのこだわり、悩み苦しみから解放されることが出来ます。 |
Q,子供の問題で申し込んだら、出来れば親も一緒にした方が良いと言われましたが、問題があるのは子供なのに、何故ですか? | A.例えどのような問題であっても、一番の支えは、小さい頃からご一緒に生活してきた両親です。内観に辿り着かれるまでにはそれこそ大変なご苦労があったと思います。いろいろな方のアドバイスの中、試行錯誤の日々であったと思います。しかし未だに問題は解決していない、この子に親としてどう付き合って良いかわからない、という状況ではないでしょうか。当研修所でも、親子で内観された場合、内観でお子さんに気付いてもらうのと同時に、お父さん・お母さんにも今まで考えたこともなかったような気づきもよくあり、それが帰宅後のお子さんの回復に大変大きな支えとなっています。体力的なものは別として、人生経験豊かなお父さん・お母さんからみれば、精神的にはまだまだ微力な未熟なお子さんにとって、親に内観体験があるのとないのでは、問題解決・その後の生活の安定に、天と地ほどの違いをみることが非常に多い為、可能な限りご一緒に参加していただきたいと思っています。 |
Q,栃木県だと遠いので、近くに同じ施設がありますか? | A.瞑想の森は、栃木県にあるだけです。しかし、今まで来所された方は、北海道から沖縄まで、遠くは諸外国から来られています。そして、「遠いけど思い切って来て良かった」「来た甲斐があった」と生き返ったように笑顔で帰られます。このホームページをご覧になって「良いのでは」と思われたら、ぜひお出かけください。ご来所の際は、スタッフ一同心を込めてお世話させていただきます。 |
Q,内観法は、研修所によってやり方に違いがあるのですか? | A.現在各地の内観研修所で実施されている内観法というのは、創始者吉本伊信師がご自身のご体験の元に創られた方法です。研修所によっては内観法に加えて主宰者のお考えの上に立った指導法があるところもあるようです。瞑想の森は、内観法のみを実践しています。 |
Q,「○○内観」とか「内観○○」といったいろいろな名称を見かけるのですが、内観にはどの位種類があるのでしょうか? | A.歴史を振り返れば、白隠禅師の内観法というのがありますが、現在内観といえば創始者吉本伊信師が創られた「内観法」を指すものと思われますので、それは方法論としては集中内観のみとなります(日常内観という言葉もありますが、これは集中内観を日常に反映したもので、特に決まった方法はありません)。○○内観とは、その内観法に○○を組み込んだ、その指導者特異のものと思われます。もちろんそれなりの意味があるものと察しますが、かえって他のものと組み合わせることで、表面上理解しやすくとも、内観本来の効果に至らないことが多く、内観法の実践においては、知る限り、そのもののみで大変素晴らしい成果が得られますので、他の何も必要ないと言っても過言ではないと思います。 |
Q,内観面接はどんな人がやっていますか?また、それにはどんな資格が必要ですか? | A.内観法創始者吉本伊信師は、「集中内観を1回体験すれば、面接できます」とおっしゃっておられ、現在内観面接の資格は、それだけです。しかし、大きな問題・辛い苦しいお悩みで来られた方の内心をお聞きする面接者として最も大切な内観面接における共感・絶対受容は、重ねる内観によってより深く自身を見つめることを怠らず、また豊富な面接体験者であることに尽きると思います。面接者が他の資格を併せ持っていても、それは、内観を進め・深めることには関係なく、また、より良い内観の成果は、より良い面接が決して無関係ではないと確信しています。 |
Q,集中内観は一週間ということですが、一週間以上の日程で内観する人はいますか?その場合、どんな効果がありますか? | A.当研修所では、一週間内観した後もう少し続けたいと研修の延長をする方は、多数おられます。また、最初から10日間や2週間、1ヶ月連続で内観を予定する方もいます。長期の方では、60日、80日という例もあります。延長の研修、長期の研修は、もちろんご本人の希望で行います。長期の場合、平常の内観よりずっと詳細な調べ方が出来たり、内観の内容もよりきめ細かく、更なる深い気づきも期待できます。 |
Q,一週間の時間がなかなかとれません。短い日程でも効果がありますか? | A.問題が大きければ大きいほど、一週間以内の時間では、心から納得のいく解決は難しいようです。一週間を予定して研修に入られた方のほとんどは、3日目前後が一番辛いとよく言います。しかし一週間後にはその経験がとても良い成果の原点になっています。ですから、単純な見方をすれば、3日の予定で研修をされる方は、一番辛い時期に終了され、「内観とはこういうものか」「私には内観は合わないかも知れない」と内観を誤解さたり、頭で考えて自分を知るというより問題分析や解決策模索になってしまうことも考えられますので、初めて内観を体験される方は、ぜひ一週間の集中内観をお勧めします。当研修所では短い日程でもお受けしていますが、原則として日常内観の一環として、既体験者の方が対象です。初めての方でもどうしてもという方には、「本当に内観になるには、やはり最低一週間は必要なので、今回の結果を成果とせず、お試し位にお考えいただいた方がよいかも知れません」とご了承を得た上で研修していただいています。 |
Q,家族で一緒に内観できますか? | A.もちろん出来ます。当研修所は研修棟が5棟あり、一緒に来所されても声の聞こえないそれぞれの棟に別れて研修できますので、例え家族といっても聞かれたくないことも安心して内観できます。そのことによりいろいろな悩みや問題が解決することも多くみられ、帰宅後の関係改善に非常に役に立っています。また、内観研修所には守秘義務があり、それぞれお互いのことを聞かれても、内観内容や内観中のことについては何もお話しできないことになっています。年末年始・GW・夏休み等長期休暇を取れる時期に、家族一緒に内観し、大変良い成果を上げている例は後を絶ちません。 |
Q,学校へ行けない子供を預かってもらえますか? | A.当研修所は内観研修のみ行っていますので、内観されない方を預かるだけというのは出来ません。 |
Q,子供が小さく家のことが心配で泊まれません。研修所に通って内観したいのですが? | A.もし何かのお悩みを解決したいとお考えの場合は、研修途中での帰宅・外出は、内観を進める上で一番大切な「情報遮断」が出来ませんので、内観の成果が激減します。ただ「内観はどういうものか」「日常内観の一環として、面接を受けたい」とお思いでしたら、当研修所では喜んでお受けしています。 |
Q,事前に本を読むなどの準備をした方がいいですか? | A.内観の本は、主に「内観はこんなに良いものですよ。貴方のお悩みや問題にきっとお役に立ちます。是非一度試してください」という思いで書かれているものが多いと思います。当研修所では、内観に入る前に、内観のやり方・研修所での過ごし方等説明させていただいていますし、事前の知識が内観を進める邪魔になったというご報告もよく聞きますので、すでに集中内観をしようとお決めになった段階では、ご案内にある持ち物の準備をし、あとは「どうなるか楽しみ」のお気持ちでその日を待つのが一番良いと思います。 |
Q,内観中では楽な格好でと言われたのですが、具体的にどんな支度がいいのですか? | A.ご自分で楽と思う支度でしたら、どんな格好でも良いと思います。一般には、スウェットとかジャージ、作務衣とか、坐る時に窮屈に感じないものをお召しになる方が多いようです。 |
Q,一週間もずっと坐っているだけだと身体が鈍ってしまうと思うのですが? | A.体験以前はどなたでも思うようで、散歩をした方がよいのではないか、屏風の中で体操してもよいか等、よくお尋ねになります。実際体を動かすのは朝の簡単な作業の他は、トイレ・風呂に行くこと位ですが、不思議なことに、かえって身体が元気になり、不具合だった関節や腰痛が治ったり、身体中に力がみなぎり活き活きとしたりします。体に表れる反応は正直で、理屈からでは起きません。間違いなく内観による心の変化の信号であると認識して良いと思います。その現れは様々ですが、外に出ても出なくても、内観をするとどなたでも、新陳代謝が良くなったり、血流が良くなったり、ホルモンの状態が良くなったります。当研修所でもメンタルトレーニングとして現役のスポーツ選手も多く内観に来られ、ほとんど坐ったままの一週間を過ごして帰りますが、全く支障なく、その後の更なる活躍の源になっています。 |
Q,集中内観の途中で体調が悪くなった場合は、どうなりますか? | A.市販のもので良ければある程度薬は用意してありますし、ご指定があれば購入してきますので、遠慮なく申し出てください。また病院にお連れすることも出来ます。お帰りになった方がよい場合は、中途終了ということで、お預かりした研修費を日割り計算し、残金をお返しします。 |
Q,集中内観の途中で何か都合が出来て、どうしても帰らなければならなくなった場合は、帰ることはできますか? | A.もちろん、お帰りいただけます。お帰りの際は、入所時にお預かりした研修費から日割りで計算し、残金をお返しいたします。 |
Q,車で行きたいのですが、駐車場はありますか? | A.野天ですが、敷地内に研修期間中駐車できます。 |
Q,荷物が多いので、先に送りたいのですが、当日まで預かってもらえますか? | A.お預かりいたします。「瞑想の森内観研修所内・ご自身のお名前」宛でお出しください。 |
Q,車椅子での生活ですが、研修は可能ですか? | A.当研修所では、研修していただいています。事前にご都合をお問い合せください。出来る限りのご対応をさせていただきます。 |
Q,食べられないものがあるのですが、食事の指定が出来ますか? | A.お身体に障る食べ物(例えばアレルギーや脂肪・塩分等)については、受付の際にお知らせください。また単に好き嫌いで食べられないものは、遠慮なく残してください。当研修所特製「玄米菜食」ご用意しております。また、ご希望によっては断食も出来ます。 |
Q,研修中、必要なもので何か足りないものがあった時は、どうすればいいですか? | A.毎日食材等買い物に行きますので、お知らせいただければ買って参ります。ご本人が買いに出ることは出来ません。 |
Q,洞窟で内観できると聞きましたが、何時でも出来ますか?また、内観をするにあたって、良い面悪い面はどんなことがありますか? | A.洞窟は土の中ですので、湿気がある時期は避けていただきたいです。また、あまり寒い時期も困難かと思います。洞窟での内観は自然の中、聞こえるのは鳥の声位で大変静かです。扉を閉めてしまうと暗く、夜昼の区別も付きません。内観を深めるのには好適な場所ですので、内観を重ねた方、更なる深まりを求める方がお坐りになっています。ご希望の場合は、お申し込みの際、お申し出ください。実際に始めてみても耐えられない方もいますので、その時は途中で別の場所に移っていただくことも出来ます。 |
Q,特別内観研修会というのは、どんなことをするのですか? | A.特別内観研修会は、瞑想の森を会場とし、例年、お盆休みの時期に、特別内観研修会実行委員会主催で開催している一週間の集中内観研修会です。この時期は、長期休みが取りやすい方が多く、例年参加者も多いため、面接にはご自身も深い内観体験者であられる心理学・精神医学の大学教授、能力開発やカウンセラー等の専門の先生方が、そして厨房・その他雑用にはやはり瞑想の森で内観された方々が、皆様の為に無償のご奉仕をしてくださっています。ライフワークとして毎年参加される方や、またご家族全員で参加する方もいます。開催はホームページでもお知らせいたしますので、なかなかお休みの取れない方はこの期間のご利用をお勧めします。 |
Q,事前に見学できますか?また、相談は出来ますか? | A.出来ます。内観や研修所についての事前のご見学、ご相談も随時承っております。お訪ねいただくご予定をご連絡ください。 |
Q,紹介したい人がいるのですが、どのように勧めたらいいでしょうか? | A.紹介したい方が「行ってみようか」と思ってもらえるやり方が一番ですが、それには先ず、ご自身と紹介したい方の信頼関係が大きく関わります。「貴方が言うなら」と言ってもらえる場合は、体験・知識の中から真剣にお話しいただければいいと思います。内観関係書籍・当研修所のパンフレットも、ご希望いただければお送りします。当所へお越しいただき、ご見学やご相談、内観の説明も承ります。喜びの会の集い(当ホームページ「喜びの会」参照)にお誘いご参加いただくのも、よい結果が期待できます。どのようにしても研修に気持ちが向かないことは、多くの人が経験しているところですが、その時は決して無理せず、「たった一週間で、この人の悩みは無くなるのに」と思っても、「今この方は今のお悩みよりも内観する方が辛いのだ、この方の人生はこの方のもの、私が思うようにしようとすること自体、大変な間違い」と認識し、焦らずに時期を待ちましょう。あまりしつこくしますと、内観拒否を起こし、将来研修していただく機会も奪ってしまう可能性もあります。その方の内観の時期があり、その時期が一番大切な成果を得る機会となっていたという報告も、よくお聞きします。紹介したいと思うその時が時期ならば、あまり骨を折らずともすぐ行ってもらえることもありますし、内観はどなたでも経験していただきたいものですので、先ず一度はお勧めいただきたいと思います。 |